【船舶流体力学特論】
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船が水面上を航走する限り，水波に関する知識は必要不可欠であり，その意味で造波理論は，船舶流体力学の最も象徴的な分野である。
本講義では，船の波に関する定常造波抵抗理論を理解するため，２次元円柱周りの流れを対象に，前半では，流体力学的基礎と
してｸﾞﾘｰﾝの定理や水波の自由表面条件等について学び，後半では，没水円柱の起こす波や，それに働く造波抵抗を算定するための
解析的な取り扱いについて，数学的基礎から説き起こし，懇切に言及する。
目 次
第T部 造波理論を学ぶための流体力学的基礎
ﾍﾟｰｼﾞ
第１章 円柱周りの流れ ･････ 〈 p. 1〜18 〉
§1.1 ｸﾞﾘｰﾝの定理 ･････････････････････････････････････････････････････････ 1
§1.2 ｸﾞﾘｰﾝの公式の流体力学的解釈 ････････････････････････････････････････ 2
§1.3 ｸﾞﾘｰﾝの公式による特異点分布表記に関する別解釈 ･･････････････････････ 5
§1.4 法線速度に関する積分方程式 ･････････････････････････････････････････ 6
§1.5 円柱周りの速度ﾎﾟﾃﾝｼｬﾙの表記 ･･･････････････････････････････････････ 7
附録Ａ） (1.59)式の定積分 ･･･････････････････････････････････････････････ 10
附録Ｂ） ｺｰｼｰの積分定理 ･･･････････････････････････････････････････････ 11
§1.6 円柱周りの流れ場の検討 ･････････････････････････････････････････････ 12
§1.7 ｵｲﾗｰの運動方程式の積分形としてのﾍﾞﾙﾇｰｲの定理と運動量の定理 ･･････ 13
附録Ｃ） ｶﾞｳｽの定理 ････････････････････････････････････････････････････ 16
§1.8 円柱に働く圧力と流体力に対するﾀﾞﾗﾝﾍﾞｰﾙの背理 ･･･････････････････････ 16
第U部 ２次元定常造波理論
第２章 円柱の起こす波 ･････ 〈 p.19〜32 〉
§2.1 水面の運動学的条件 ･･････････････････････････････････････････････････ 19
§2.2 水面の圧力条件とRayleighの仮想摩擦 ･･････････････････････････････････ 20
附録Ｄ） 仮想摩擦を導入したﾍﾞﾙﾇｰｲの定理 ････････････････････････････････ 21
§2.3 自由表面条件 ････････････････････････････････････････････････････････ 21
附録Ｅ） その他の境界条件 ･･･････････････････････････････････････････････ 22
§2.4 正 弦 波 ･････････････････････････････････････････････････････････････ 22
§2.5 自由表面下に置かれた没水円柱周りの流場 ･････････････････････････････ 24
附録Ｆ）複素域に拡張された積分指数関数 Ei ････････････････････････････････ 28
§2.6 没水円柱の起こす波 ･･････････････････････････････････････････････････ 30
第３章 円柱に働く造波抵抗 ･････ 〈 p.33〜47 〉
§3.1 運動量定理による造波抵抗公式 ････････････････････････････････････････ 33
§3.2 運動量定理による没水円柱に働く造波抵抗 ･･････････････････････････････ 36
§3.3 圧力積分による没水円柱に働く造波抵抗 ････････････････････････････････ 37
附録Ｇ） (3.59)式の定積分 ････････････････････････････････････････････････ 43
附録Ｆ） (3.72)式のﾌｰﾘｴ変換型の積分 ･････････････････････････････････････ 45
あとがき （単位を修得した院生に贈る言葉）
